みなさんは手あそびのレパートリーをどれぐらいお持ちですか?
子どもたちの視線を集めたい時、絵本の読み聞かせや活動前の導入時など、ここぞという時に手あそびのレパートリーが多いと役に立ちますよね。
こんにちは。元保育士のKanaです。
歴が浅い時は、手あそびが咄嗟に出てこなかったり、思うように盛り上がらなかったりの繰り返し。同じ手あそびでも、先輩と比べると子どもたちの食いつきが違い、「向いてないのかな。」と心が折れそうになることがありました。
現役の保育士のみなさん、同じ経験をされた方は多いのではないでしょうか。
そんな私の苦い失敗経験もふまえた上で、子どもたちの反応が特に良かった手あそび10選と、季節のうた12か月分を紹介します。
興味を惹くコツや人気の理由も併せて紹介するので、ぜひお気に入りの手あそびを見つけてください。
そして、誰よりも子どもたちの視線を惹きつけ、自信を持って一緒に楽しんでいきましょう!
子どもたちの視線を集めるコツ
まず初めに、子どもたちの視線を集めるコツを紹介します。
冒頭でもお伝えしたように、まだ歴が浅い時は、思うように盛り上がらなかったり、途中で子どもたちの集中が切れてしまったり、と思い悩むことが多かったです。
同じ手あそびでも、先輩と比べて子どもたちの食いつきが全く違う状況を目の当たりにした時は、さすがに、「むいていないのかな。」と落ち込みました。
このような失敗経験をたくさんした上で、自分なりに、子どもたちの視線を集めるときのコツを見つけました。それは、
とにかく、「自信をもって、最後まで楽しんでやりきること!」です。
「そんなこと??」と感じた方もいると思います。ですが、私はこれがなにより重要だと考えています。
途中で間違えたり、振り付けを忘れたりしても、とにかく最後までやりきることが大切です。途中で止まってしまうと、子どもたちの集中力が切れてしまい、そこから再開するのは難しくなります。
うまくいかずに悩んでいた時を振り返ると、自信がなく声や動きが小さくなっていたり、間違えた焦りから途中で止まったり、を繰り返していました。
子どもたちは、完璧を求めているのではありません。先生が楽しんでやっている手あそびを、真似して、一緒に楽しみたいのです。
少しくらい間違えてしまっても問題ありません。なにがあっても自信たっぷりに、「最後までやりきる!!!!」を心がけて、やってみてください。
そうすると、必ず子どもたちは楽しんで、あなたについてきてくれます!
元保育士が選ぶ人気手あそび10選
【子どもたちの視線を集めるコツ】は理解していただけたでしょうか。ここからは、本題の、手あそびをたくさん紹介していきます。
『はじまるよはじまるよ』や『とんとんひげじいさん』など、王道のもの以外に、実際に園で盛り上がった人気の手あそび10個を厳選しました。
新しい手あそびが始まると、子どもたちは興味津々。楽しい手あそびのレパートリーを増やし、子どもたちの心を鷲掴みにしていきましょう!
『いわしのひらき』
「ずんずんちゃっちゃ ずんずんちゃっちゃ ほっ♪」という独特のリズムとフレーズが子どもたちに大人気です。
波うつ動作と、「ほっ!」は恥ずかしがらずに全力でやりましょう!
『くいしんぼうのごりら』
0.1歳児は、ゴリラの真似や、果物の皮をむく動作、「お~、うまいっ!」のフレーズだけで十分に楽しむことができます。
1歳児クラスになり、果物や野菜の特徴を理解し始めると、玉ねぎがなくなってしまうという面白さに気付くことができるようになります。
『さかながはねて』
身体の部位に興味を持つきっかけになる手あそびです。
やって見せるだけでも良いですが、実際に子どもたちにさかなを飛ばして、触れ合いながら進めると、さらに楽しんで参加することができます。
『かみなりどんがやってきた』
身体の部位を理解し始める時期におすすめの手あそびです。
「かくす。」という動作が、0.1歳児には少し難しいですが、リズムに合わせてタッチしたり触れたりしてあげるだけでも十分に楽しむことができます。
『いっちょうめのどらねこ』
最後に逃げ込む穴を子どもたちに指で作ってもらい、参加型にすることがポイントです。
猫の順番や種類が多くあり少し難しいので、簡単なペープサートがあると、子どもたちが参加しやすいです。
『奈良の大仏さん』
関西出身の私が一押しの手あそびです。
やや長めの手あそびですが、様々な動きやポーズがあるので、最後まで集中して楽しむことができます。「へいっ!」の掛け声は元気よく言いましょう!
『あさがおこりゃこりゃ』
あさがおは、保育園や幼稚園で育てているところが多いのではないでしょうか。制作活動の導入時などでも役に立ちます。
最後の、「あさがおのおしばな~!」で鼻をつまむ部分は大盛り上がりです。
鼻をつまむ動作が難しい場合は、順番に子どもたちに鼻に軽く触れてあげることで、十分に楽しむことができます。
『カレーライス』
給食にもよく出てくる、子どもたちが大好きなカレーライス。手あそびも大人気でした!
材料の紹介から始まり、カレーライスが完成していく手順にワクワクすることが魅力の一つです。
「むしゃむしゃ」「もぐもぐ」と食べる真似をするところは、子どもたちのカレーライスをつまんで食べるといったアレンジを加えると、大喜びです。
『3びきのこぶた』
童話『3びきのこぶた』の手あそびです。ボリュームのある手あそびになっているので、長く子どもたちの目線を集めたい時にぴったりです。
0.1歳児にとっては、内容が少し難しいかもしれません。内容が理解できないと、途中で飽きてしまうことがあります。一つ一つの動きや表情を豊かに(少し大げさに感じるほど)表現することで、最後まで集中して楽しむことができます。
『キャベツのなかから』
数える指(あおむし)が一つずつ増えていき、最後にはちょうちょになる手あそびです。あおむしからちょうちょになる過程を、手あそびから学ぶことができます。
軍手人形などがあると、さらに子どもたちの興味を惹きつけることができます。
『はらぺこあおむし』を読む際の導入にはもってこいです!
軍手人形の作成方法については、別の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください!
もう毎月迷わない!季節のうた12か月分紹介
朝の会やお帰りの会などで、毎月季節のうたを決め、歌う園が多いと思います。毎月、「今月は何のうただっけ?」と悩んでいませんか。
クリスマスなど、大きな行事がある月はすぐに思い浮かぶのですが、そうでない月は悩むことが多いですよね。
そんな保育士さんの悩みを解消するため、年度始まりの4月から翌年3月まで、季節のうたをそれぞれ2~3曲ほど厳選してまとめました。
少しでも参考になれば、嬉しいです!
≪4月≫
『チューリップ』『ちょうちょ』『ぶんぶんぶん』
春らしく、広く知られている歌だからこそ、年齢問わず新年度のスタートに歌いやすいです。
『せんせいとおともだち』『あくしゅでこんにちは』
新年度ならではの、先生(保育士)と子どもたちとの信頼関係を築いていく、大切な時期にぴったりです。
≪5月≫
『こいのぼり』
子どもの日制作の導入にもぴったりです。室内にこいのぼりのイラストなど(子どもたちの制作物だとさらに◎)を準備し、見ながら歌うことができる環境を整えておきましょう。
『ことりのうた』『おつかいありさん』
子どもの日(5月5日)は、月初めに過ぎてしまうため、別の歌の準備が必要です。
5月は愛鳥週間があるので、『ことりのうた』を選びました。メロディも親しみやすいです。また、戸外が暖かくなり始め、虫を見る機会が増える時期でもあるので、『おつかいありさん』もぴったりです!
≪6月≫
『かたつむり』『かえるのがっしょう』
6月はやはり、梅雨に関する歌が多いです。中でも、『かたつむり』『かえるのがっしょう』は、誰もが年齢を問わず、楽しめます。
『にじ』『にじのむこうに』
雨に関する歌が多い中、雨がやんだあとに期待をして、楽しい気持ちになれるのが『にじ』『にじのむこうに』です。
朝の会とお帰りの会で、歌い分けるのも良いと思います!
≪7月≫
『たなばたさま』
七夕にむけて、必ずといっていいほど歌っている園が多いと思います。可能であれば、目につく場所に、子どもたちが飾り付けた笹の葉かざりが見えるように、環境構成を工夫しましょう。
『うみ』『アイスクリームのうた』
七夕(7月7日)が終わると、一気に夏らしくなります。『うみ』『アイスクリームのうた』で、子どもたちと一緒に、夏がくることをワクワクしながら待ちましょう!
≪8月≫
『おばけないんてないさ』
夏におばけの制作をする園も多いと思います。リズムも親しみやすいので、オススメです。
夏=おばけというイメージは、子どもたちには少し難しいかもしれません。絵本などと併せて、楽しいイメージが持てるようにしていきましょう!
『とんでったバナナ』『手のひらを太陽に』
この2曲は、ストーリー展開があるため、少し対象年齢が高めです。ですが、歌っていると何だか元気が出てきます。夏の暑さを、子どもたちの元気で吹っ飛ばす!という意味を込めて、8月のうたに選びました。
≪9月≫
『とんぼのめがね』『でぶいもちゃんちびいもちゃん』
9月に入ると、散歩先などで少しずつとんぼが見られるようになります。メロディやリズムもとても親しみやすく、子どもたちはすぐに覚え、楽しんで歌うようになります。
『でぶいもちゃんちびいもちゃん』は、個人的にとても好きな歌です。さつまいもが旬になってくるので、この季節にオススメです!
『おおきなくりのきのしたで』
“おおきなくり”の部分を“ちいさなくり”などに変換し、声を小さくして歌うなどのアレンジをすることで、さらに楽しさの幅が広がります。
≪10月≫
『どんぐりころころ』『きのこ』
どんぐりやきのこは、秋を代表する自然物であり、年齢問わずに楽しめる歌です。歌う際に、イラストや写真など(子どもたちの制作物)が、目に入るように環境構成を工夫しておくと、さらに良いです!
『ゆうやけこやけ』
17時のゆうやけチャイムで親しみのある『ゆうやけこやけ』。10月に入ると、一気に秋らしくなり、日が落ちるのも早くなります。夕焼けが身近に感じるこの時期に、季節の歌として選びました。
≪11月≫
『やきいもグーチーパー』
この時期においもほりをする園が多いのではないでしょうか。おいもほりの説明や、さつまいもの制作をする際にもぴったりです。
『おなかのへるうた』
【食欲の秋】ということで、もう一曲は『おなかのへるうた』を選びました。
子どもたちが【食欲の秋】を理解するのは難しいかもしれませんが、「今の季節はおいしいものがたくさんあって、おなかがすくよね~!」など、簡単に説明をすると、興味を持ちやすいです。
≪12月≫
『あわてんぼうのサンタクロース』『ジングルベル』『あかはなのトナカイ』
12月はクリスマスがあるので、選びきれないほどたくさんの歌があります。クリスマスに向けて、ワクワクする気持ちを高めていけるように、楽しんで歌いましょう!
鈴などの簡単な楽器があると、さらに楽しんで参加することができます。
≪1月≫
『こんこんくしゃん』
寒くなり、マスクをつける人やくしゃみをすることが増える季節にぴったりです。
動物によって、声色や声の大きさを変えると、子どもたちの興味をさらに惹きつけることができます。
『ゆき』
子どもたちの中でも、冬=雪というイメージは結びつきやすいと思います。ですが、場所によっては、実際の雪に触れる機会は少ないかもしれません。
雪がどんなものなのか、どんな感触なのかなど、活動を通して伝えた上で、季節の歌として取り入れると、より楽しんで歌うことができます!
≪2月≫
『まめまき』『おにのパンツ』
節分時期、年齢問わずに楽しめる定番の歌です。『おにのパンツ』は、歌に沿った絵本があるため、絵本を読みながら歌うと、さらに子どもたちの興味を惹きつけることができます。
『たのしいね』
節分(2月3日)が終わったあとに、オススメです。まもなく、進級や卒園のシーズンになるため、お友だちと一緒にすごす楽しさを感じることができるよう、『たのしいね』を選びました。
≪3月≫
『うれしいひなまつり』
歌詞やメロディが少し難しいため、低年齢児はとっつきにくいかもしれません。ひな祭りが近づいてきたら、普段から環境音楽として、室内で流しておくと親しみやすくなります。
『はるがきた』『おはながわらった』
少しずつ戸外が暖かくなり、新年度に向けて期待が膨らむ時期。子どもたちと、春を待ち遠しく思う気持ちを共有しながら、歌いましょう。
【まとめ】
たくさんの手あそびや季節のうたをご紹介いたしました。「おもしろそう!」「今度やってみよう!」と思っていただけるものはあったでしょうか。
現役の保育士さんはもちろん、子育て中のお母さん、お父さんも、手あそびのレパートリーが多いと、いざというときにとても役に立ちます。
手あそびで子どもたちの視線を集めるときのコツは、とにかく「大人が楽しむこと!」です。途中で間違えてしまったり、振り付けを忘れてしまったりしても、とりあえず最後まで楽しんでやりきることが大切です。
途中で止まってしまうと、子どもたちの集中が切れてしまうので、なにがあっても「最後までやりきる!!!!」を心がけて、自信も持ってやってみてください。
そうすると、必ず子どもたちは楽しんで、あなたについてきてくれます!
ぜひ、手あそびのレパートリーを増やし、子どもたちとの楽しい時間を過ごしてください。
コメント